電子体温計に用いられる温度計センサーの仕組み

電子体温計を利用すれば、数分程度で体温を測定してデジタルで知らせてくれます。

電子体温計が体温を測定する仕組みですが、サーミスタと呼ばれる温度計センサーが組み込まれています。サーミスタというのは、温度によって電気抵抗が変化する素子のことです。一般的に金属などの導体は電気を流しますが、一定の電気抵抗を持ちます。電気抵抗は物質の種類ごとに違いがありますが、温度によっても変化します。例えば金属であれば温度が高くなると、電気抵抗の値が高くなるという性質があります。ただし銅線などの導体は抵抗値が低いので、数十度程度の温度変化では電気抵抗に大きな違いは出ません。サーミスタは温度変化に対して抵抗値が大きく変化する材料で作られていて、温度ごとに抵抗値が決まっています。

このため、サーミスタに一定の電圧をかけて抵抗値を測定することで温度を知ることができます。電気抵抗の測定値から、コンピューターが温度を算出して表示することで温度計として機能します。サーミスタは電子体温計の温度計センサーに使用されていて、体温付近の温度で抵抗値が直線的に変化するような材料が使用されています。電子体温計に組み込まれている温度計センサーは、小型のチップが用いられます。電子体温計の温度計センサーには水銀が使われておらず、安全性が高いというメリットがあります。センサー自体は通常の使用では劣化することがないので、常に正確に測定が可能です。

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